生放送「令和8年“丙午(ひのえ・うま)”の意味するもの」

次回の放送は令和8年1月4日 10:00からです

番組の趣旨

明けましておめでとうございます。本年もスタジオ日本日曜討論番組みを宜しくお願い致します。

昨年の十干十二支は、乙巳(いっし・きのと み)の年で、"因循姑息にケリをつけ勇敢に進む年"でした。旧体制を脱して創造の新しい歩みを進めるが、まだ外の抵抗が強い。しかし、いかなる抵抗があっても、どんな紆余曲折を経ても、それを進めてゆかなければならぬ、という年でした。 昨年は、乙巳(いっし)の字義のように、日本初の女性首相が誕生し、自民党の旧体制を脱して創造の新しい歩みを進めた年でした。

本来の干支(かんし)、つまり十干十二支は占いではなく、易(えき)の俗語でもありません。それは、生命あるいはエネルギーの発生・成長・収蔵の循環過程を分類・約説した経験哲学とも言うべきものです。

「干(かん)」の方は、もっぱら生命・エネルギーの内外対応の原理を10種類に分類したものであり、「支(し)」の方は、生命・細胞の分裂から次第に生体を組織・構成して成長し、やがて老衰して、ご破算になって、また元の細胞・核に還る――これを12の範疇に分けたものです。

干支は、この干と支を組み合わせて出来る60の範疇に従って、時局の意義ならびに、これに対処する自覚や覚悟というものを、幾千年の歴史と体験に徴して帰納的に解明・啓示したものです。

干支(かんし)は、周(しゅう)代に始まり、戦国から漢代にかけて整ったものです。もともと殷(いん)の時代、人は狩猟民族で、家畜を養い牧草を追って転々としていました。後に漢民族が黄河の流域に定着して農耕生活をするようになって、初めて規則的に生産生活に入っていったのです。そこで、その支配者、指導者、為政者、政府が次第に計画的になり、年頭正月一日(正朔)に、在来の実績に徴して一年の生産計画とそれに伴ういろいろの注意を予告するに至ったのです。

即ち人間の世の出来事、変化、推移というものを干支(かんし)60の範疇に分けて、経験的に帰納して結論を出したものです。これは人の世の長い年月に亙る体験と思索を次第に会得した結論ですから、単なる抽象的理論などと違って意味の深い厳粛なものがあります。つまり、「経験哲学」というべきもので、俗に言えば、馬鹿にならないものなのです。

ところが現代は、干支などというと、浅薄な近代学問をした人は、古臭い迷信的・非科学的なもののように考えたり、そうでなければ吉日だの凶日だのと言った、たわいもないことばかり偏解して、干支本来の意味がだんだん分らなくなっています。これは、国民・大衆にとって実に惜しいことです。

現在、日本をとりまく環境は「和を以て相欺く」状態にあります。「今年はどういう年になってゆくのであろうか?」と,誰しも思わない人はいないでしょう。

そこで、本年の第1回目の放送は、新年特別番組として『干支の活学~在来勢力が反対勢力の突き上げにあう年』をテーマにお送りします。"丙午(ひのえ・うま)の意味するもの"とは何なのか、丙午(へいご)の字義、歴史に見る丙午(へいご)の年の出来事などを通し、令和8年の丙午(ひのえ・うま)の年は、どんな意味があり、どんな一年になるのか、視聴者の皆様と考えて参りたいと思います。

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