生放送「海の彼方のニッポンを訪ねて~日台の生命の絆・日本人の心」

次回の放送は令和7年11月30日 10:00からです

番組の趣旨

本年は、日清戦争終戦130年、日露戦争終戦120年、大東亜戦争終戦80年と、近代日本が戦った大きな戦争から節目の年になります。国家・国民の戦争観、平和観は、その国が関与した直近の戦争の影響を受けると言われますが、わが国の場合、直近の戦争とは大東亜戦争です。今日の世界で、80年の長きに亙り戦争に関与せず、平和を享受できた国は十指に満たないほどしかありません。

今日、戦後生まれの人口が9割以上というわが国では、戦争を知る人がほとんどいなくなり、多くの日本人にとって、戦争が遠い過去の出来事になりつつあることは否めません。「治にいて乱を忘れず」と言いますが、治にいれば乱を忘れるのが人間の性(さが)です。九段の靖國神社にしても、台湾の靖國神社(霊安故郷碑・済化宮)にしても、英霊(御祭神)を直接ご存知の遺族は減少の一途を辿っています。最も若い戦沒者遺族が80歳を迎える本年は、日台両国にとって、崇敬者・参拝者が戦友や御遺族から、御祭神を直接にご存知ない方々に移行するという点で、私たちの慰霊訪問事業にとっての転換期を象徴する年ともなりました。また、大東亜戦争を共に戦った台湾の方々にとっても同じことが云えるのです。

私たち台湾慰霊訪問団は平成11年の結成以来、小菅団長の結成の精神に基づき、これまで英霊の奉慰顕彰を通じ、日本と台湾の過去と現在を繋ぐ生命の絆としての役割を果たして参りました。そして、大東亜戦争終戦80年という節目の年を迎えるに当たり、過去と現在の絆を繋ぐことに止まらず、靖國神社及び台湾の靖國神社(霊安故郷碑・済化宮)が日本と台湾の将来の平和を考える場としての役割を果たすことで、現在から未来へのベクトルを描いていくことも等しく重要なこと、との強い思いを感じています。

現在、過去、未来を繋ぐ「平和の社(やしろ)」たる靖國神社、そして台湾における靖國神社である霊安故郷碑・済化宮等が、英霊(御祭神)の託された「平和を愛する日本人の心」を後世に伝えることで、一人でも多くの方が日台との関係を考え、台湾の人々の中に生き続ける「日本人の心」に共感して戴ければと思っております。

特に若い方々には、わが国の平和のために一身を捧げられた英霊との繋がりを感じ、過去を単に歴史の一コマと見るのではなく、英霊(御祭神)の思いを通じて、平和を創り維持していくためにはどうすればよいか、お一人おひとりに考えて戴ければと考えています。それは、この道こそが、「日本人として散華された台湾人同胞の御英霊の皆様」にお応えする私たちの務めであるからです。

私たちの27年に亙る「台湾慰霊訪問団」の活動は、全国紙上でも取り上げられ、全国各地より団員は集まっています。また、台湾メディアにも多く取り上げられ、台湾政府機関を始め、台湾各地の市政府、公的機関、民間に及ぶまで、現在では広く認知され、訪問の先々で温かく迎えられています。

今年も、去る11月23日より26日まで「第27次台湾慰霊訪問の旅」を実施し、台湾各地での慰霊祭実施・英霊顕彰、並びに台湾の皆様との家族・兄弟交流を行なって参りました。

そこで今回は、『海の彼方のニッポンを訪ねて~日台の生命の絆・日本人の心』と題して、「第27次台湾慰霊訪問の旅」の報告を中心に、「戦後80年」を迎えた現在も、「恒常的に中共による軍事的暴力、情報戦の危機に晒される台湾」ですが、私たちは「日本人として、台湾とどう向き合うべきなのか」を視聴者の皆様と共に考えて参りたいと思います。

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