終戦70年 大日本帝國の復権 其の四 明治-大正-昭和の軍人たち
日本再発見・本篇第100弾 全6回 平成27年10月25日~11月29日放送
番組の趣旨
産業革命を成し遂げた西欧列強は、キリスト教を布教すると共に近代的装備で武装された軍隊を運用して、瞬く間に地球儀を制圧していきました。彼ら流に言うところの「本国と植民地」はかくして形成されていきました。それは丁度イギリス東印度会社の会計係だったアダム・スミスが繁栄を誇るイギリスで「国富論」を執筆していた頃です。大航海時代の後に続く18世紀から19世紀にかけての西欧世界の絶頂期の物語です。このような世界史的潮流を前にしては、眠れる獅子と恐れられた支那・清も決して植民地化の例外ではありませんでした。
冷静になって考えれば考えるほど、かくなる時代的趨勢の真っ只中で、どうして有色人種のわが国・日本だけがかろうじて国家を成立させ、その独立を守り抜けたのかが不思議でなりません。
それは地政学上のことを言っても、とても説明がつく問題ではありませんし、王政復古と明治維新の成功だけで解答を出せるものでもないと思います。シリーズ第4弾では軍人を切り口に展開し、幕末から明治にかけてのわが国の先達が、理想主義者であると同時にいかに現実主義者(リアリスト)であったかを解明していきたいと思います。その上、彼らは根っからの仕事人でもありました。
それは大政奉還とそれに先立つ「五箇条ノ御誓文」から「陸海軍人ニ賜ハリタル勅諭」による皇軍の建軍までわずか15年、かくして武備を固めた後、「皇室典範」と「大日本帝國憲法」を発布、そして「教育ニ關スル勅語」を渙発したことからも明らかです。明治元年、15年、22年、23年と意思統一、国民皆兵、元首規範、近代憲法、臣民育成と、よくぞあの白禍の嵐の中で、これだけのことを手際よくやり遂げ、国体を構築しえたものかと今更ながら驚嘆するばかりです。
大東亜戦争終戦の戦後処理過程で連合国から押し付けられた「昭和版不平等条約」である占領憲法を今日、粉砕(改憲)するにあたり、維新70年にして、歴史上どの欧米列強も成し得なかった南京攻略という偉業を達成した皇軍と、その基盤を作りあげた明治、大正、昭和の英雄の皆さんに登場していただき、現代の私たち日本人から抜け落ちてしまった叡智をくみ取っていきたいと思います。
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