黄文雄先生 日本、中国の文化・政治・歴史を語る

日本再発見・周年篇 第6弾 平成23年6月5日放送

番組の趣旨

 今、我が国にとって最大の課題の一つは中国の大国化にいかに対応するかです。かつては歴史問題が日中の最大の対立点でまた唯一のものでした。しかし今やGDPで我が国を追い越し、軍事大国となった中国は単なる対立国を超えて我が国の現実の脅威となりました。核兵器、大陸間弾道ミサイル、宇宙兵器、サイバー兵器、航空母艦と、超軍事大国のアメリカですら軽視しえない軍事大国がすぐ隣に出現したのです。

 そして中国は日本侵略の意図を明確に有し、尖閣諸島を国内法で自国領と明記して具体的行動に着手しました。周辺諸国への中国の侵略の歴史を振り返れば、我が国は、現在、独立か従属かの正念場を迎えていると言わねばなりません。

 そもそも外国を理解することは簡単ではありません。まして同じ皮膚の色、漢字も使う、論語をはじめとする中国古典、仏教、水墨画などの移入の歴史のため、中国を欧米と同じ外国と認識する意識に欠けていました。漢字文化圏、儒教の国、一衣帯水など日本と中国は同じだとの幻想を振り撒く言葉があふれていました。

 しかし、最近でこそ、中国の改革開放政策以来、多くの日本人が中国に行き、又日本に来る中国人も多くなり、さらに毒ギョーザ事件、北京五輪聖火リレー事件、尖閣領海侵犯事件などで、一般の日本人も中国人は日本人と違うことが分かってきました。一方、論壇でも日中の違いを指摘する論説も最近は多く見られるようになりました。

 そうした中、黄文雄先生は、中国人も日本人と変わらないとの幻想や、又、日本は中国を侵略したとの自虐史観が溢れていた日本で、いち早く「中国4000年の歴史は嘘である」、「アへン戦争は中国の周辺諸国を中華秩序から解放した」、「日本は中国が長年かかって実現できなかった近代国家を満州にわずか数年で誕生させた」など、日本人にはない、独特の視点から中国を鋭く分析する著作を次から次へと発表され、我が国の論壇に大きな一石を投じてこられました。

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