この人に聞く~元西日本台湾学友会会長 柳原憲一氏

日本再発見・周年篇 第32弾 令和4年5月15日放送

番組の趣旨

日本のマスコミでは、よく台湾人の「日本精神」がとりあげられますが、なぜ台湾人は「大和魂」「台湾精神」と言わず「日本精神」として自分たちの魂を称揚する目標としたのでしょうか。

「ジップン・チェンシン(日本精神)」は1947年頃、台湾人の間に自然に生れてきた言葉です。戦後、台湾人はシナ教育を受けてきましたが、台湾人は原台湾人の良い魂を、間違っても「シナ精神」「中華精神」とは言いません。それは、原台湾人の生き方や仕事ぶりを「中華・中国式」と言われたら、侮辱的な言葉だと思うからです。台湾人にとって"中国式"の一言は"精神的に汚い"ことを表すからです。明らかに日本精神は、シナ人の精神構造と行動に対するアンチテーゼなのです。

では、日本精神は日本人が台湾に残した大和魂なのでしょうか。台湾には昔から大和魂によく似た人生美学があったのではないでしょうか。明治28年(1895)にわが国が台湾を領有して以来、台湾原住民は日本人から近代的な観念を吸収し、日本の精神文化を導入してきました。しかし、過去に300年もの間、シナ文化の絶え間ない侵入を受け、台湾人は、自己の民族魂と漢文化との間で苦悶してきました。

日本精神は、日本人が台湾人に植え付けた大和魂ではなく、日本人が清らかな大和魂で、300年の間、台湾人にこびりついていた漢人意識の汚れを、洗い落してくれた結果、再び陽が当たるようになった台湾人魂ではなかったのでしょうか。台湾原住民の中で、漢化が最も遅く、しかも原民族の魂を最も残しているのは"原住民"と呼ばれるいわゆる高砂族です。彼らは漢人化の影響が少ないため、自称漢人の平地の台湾人と比べ、誠実、清潔、勇敢で、表裏がなく、淡白で、まさに“日本精神”そのものだったのです。

しかし、戦後、わが国はGHQの占領政策により、弱体化が強力に推し進められた結果、現在では日本民族の美しい魂には「東京裁判史観の汚れ」がこびりついてしまっています。

ドイツの思想家・ヘーゲルは「民族精神はその民族が居住している自然環境と、絶対的な相関性を持つ」と論じています。日本列島の美しい山川、四季は大和民族の淡白、清らかな人生美学に強い影響を与えました。台湾にもまた美しい風土があり、台湾民族にもその風土に適応した精神構造が存在します。

そこで、今回のシリーズでは、特別ゲストに元西日本台湾学友会会長 柳原憲一氏をお迎えし、「『日本精神』は台湾から始まった」をテーマに、台湾の"日本精神"とは何なのか、そして、現代日本人の“日本精神を探求する旅”について柳原先生のお話を伺いながら、日本が日本人の国であるために、台湾に生きる「日本精神」を学ぶことで、日本人が忘れた日本民族の美しい魂(大和魂)に再び陽を当ててまいりたいと思います。

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