万世一系の皇統~国家と神道に思う

年末年始篇 第31弾 令和3年1月3日放送

番組の趣旨

日曜日の午前10時からの2時間半という生放送を18年続けて来れたのは、ひとえに日曜日にもかかわらず、時論・公論を展開し、国益を論ずるために、全国津々浦々から労をいとわず、ボランティアで出演して下さった数多くの皆様のお蔭です。

本来ならば宮中の一般参賀が催されますが、今年は武漢ウイルス感染拡大防止のため中止となりました。そこで、放送開始18年目を迎える令和3年の念頭は、『万世一系の皇統~国家と神道に思う』からスタートしたいと思います。

明治維新後、政府が「神道を国家の宗祀」と定めたのは150年前の明治4年(1871)7月1日のことでした。そして戦後は、GHQの占領政策、日本人洗脳政策により、いわゆる国家神道として「軍国主義イデオロギーの推進力」とされてきました。その結果、天皇陛下は日本国憲法に幽閉され、神道は単なる宗教とされ、高天原(神話)と皇室と国民とが分断されてきました。

さて、わが国が世界に誇る最大のものは一体何でしょうか。それは万世一系の皇統以外にありません。「天壌無窮ノ皇運を扶翼スヘシ」とは明治23年10月30日に煥発された教育勅語の一節ですが、私たちは天皇の赤子として、悠久の昔より天皇を中心とする一大家族国家を形成してきました。そして、その形が国民に顕現されたのが明治という時代でした。大日本帝國憲法の告文(おつげぶみ)に「惟フニ此レ皆皇祖皇宗ノ後裔ニ貽シタマヘル統治ノ洪範ヲ紹述スルニ外ナラス」とはこのことを述べています。

しかし、現在の状況を省みるに甚だ心もとない気がするのは私たちだけでしょうか。その第1に皇統の継続に対する不安です。今こそ女性天皇8人10代の苦難の時に学ぶべきではないでしょうか。その次は国の防人、つまり現代の「大伴物部の兵」(軍人勅諭)たる国軍の位置づけです。緊急を要します。第3は国土保持の問題です。明治天皇は憲法発布にあたり、御先祖様に「皇朕レ天壌無窮ノ宏謨ニ循ヒ惟神ノ寶祚ヲ承繼シ舊圖ヲ保持シテ敢テ失墜スルコト無シ」(告文)と報告されています。そして、「朕ハ我カ臣民ノ權利及財産ノ安全ヲ貴重シ及之ヲ保護シ此ノ憲法及法律ノ範囲ニ於テ其ノ享有ヲ完全ナラシムヘキコトヲ宣言ス」(上諭)とも述べておられますが、それは軍事力によって保護された領土・領海・領空があってのことにしか過ぎません。

戦後の風潮と言ってしまえばそれまでですが、人権ばかりが取り上げられ、国権が一顧だにされない世相に寒気がします。

本日は、「神道を国家の宗祀」と定めた150年の節目にあたり、令和3年の私たち国民の幸福とは一体どのような土台の上に築かれているのかを考えていって見たいと思います。

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