外国資本による領土買収を許さない

日本再発見・本篇第134弾 全6回 令和元年10月27日~12月1日放送

番組の趣旨

古人は「帰りなんいざ、田園まさに荒れんとす」と詠じました。道行く人もなく子供の姿もない…都会に住む者が久ぶりに田舎に帰郷したとき、等しく懐く感慨でしょう。昔はあんなに子供がいたのに、今はどうして…?しかし、間もなくその人は気づくに違いありません。故郷をそのような人気のない淋しい里にした原因は、紛れもなくこの自分にあることに。過疎化を作りだした責任者の一人は、他ならぬ自分だったという悲しい現実に。

昔の人は「笈(きゅう)を負って」郷関を出で立ち、いつの日にか志を遂げて故郷に「錦を飾」りました。ところが今は「錦を飾」ろうにもその故郷には人がいないのです。守る人より出る人の方が圧倒的に多いのだから仕方がありません。そして、多くの人は故郷を出たまま帰りません。あるいは帰れないのです。そしてこの事実が、外国人による領土買収という恐ろしい事柄に直結しているのです。

人口減少社会を迎え、都市の一部を除いて、土地環境は大きく変わり、耕作放棄地や山林など資産価値のない土地が増えました。先祖代々の土地だから一応相続はしたものの、費用をかけて登記するメリットはゼロ、固定資産税の支払いさえ馬鹿らしい。登記しようにも司法書士に委託すれば、土地そのものの価格を超える手数料がいる。これでは登記しない者が増えるのも致し方ありません。

このような土地制度の綻びを狙うかのように支那や韓国資本による土地の買い漁りが、深く静かに進行しています。北海道や東北、九州などの広大な山林が気づいてみたら外国資本の所有物になっていた、という悪夢さえ十分にあり得ます。何の利用価値もない土地の代償として、まとまった金額を示されれば、誰しも気持が動くでしょう。

大切な国土が外国人によってどんどん買い取られてゆく。甚だしきは国土防衛に当たる自衛隊基地の周辺地域まで外国資本に買占められる。こんな危機的な状況を、指を咥えて見ているアホな国民は世界広しといえども日本人だけでしょう。世界から見れば確かにちっぽけな島国かも知れません。だが、有史以来何千年もの間、我らの先人はこの国土をこよなきものとして愛し、侵略の危機に際しては自らの生命を投げ出して守ってきました。

これほどまでにして先人が残してくれた国土、祖国の在所(ありか)に対する我ら現代人の愛情は、余りにもお粗末にすぎるのではないでしょうか。北方領土や竹島をいつまでも奪還できないのも、拉致被害者がいまだに還らないのも祖国への愛情不足に起因するのです。

今回のシリーズでは深く蝕まれていく国土と日本人について、視聴者の皆さんと考えてみたいと思います。

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