歴史の争点
日本再発見・本篇第61弾 全6回 平成23年2月20日~3月27日放送
番組の趣旨
現在の世界を動かしているのは、各国の国益追求の意思です。ソ連が崩壊して以降、各国は外交政策の軸から自由主義あるいは共産主義というイデオロギーを完全に消し去り、代って自国の利益確保に邁進することに専念しています。どの国も国益優先が第一となっているのです。かつての帝国主義時代に戻ったかのようです。つまり各国の利害の対立が容赦なく現れているのです。
わが国日本も周辺の中国、韓国、北朝鮮、ロシアと対立を余儀なくされていますが、その際、常に歴史問題が絡んでいます。そして、日本はその歴史問題への対処の拙さから常に守勢に立たされています。従って、日本の周辺国との外交では歴史問題によって国益が損なわれているのが現状です。北方領土、中国侵略問題、南京事件、尖閣問題、日韓併合、竹島問題、強制連行、慰安婦問題などです。戦後65年を経ても未だに解決を見ていません。
今の60代以下の世代は自虐史観、東京裁判史観で教育を受けましたが、まだ戦前を知っている親や祖父母から戦前の真実を知る機会があり、歴史の真実の一端に触れることも出来ましたが、その戦後世代も今や定年で現役を退き、その子供たちが社会を担う世代となって来ました。歴史を、いわば、書物だけで知った世代が社会の中心になろうとしています。
そして、その若い世代に、如何に真実の歴史を伝えるかが課題となっています。その結果、学校での歴史教育の役割が以前より大きくなっています。しかし現実は歴史教科書の殆んどが自虐史観、東京裁判史観に汚染されており、学校教育以外の場所で歴史の伝達がなされることが期待されますが、最近はインターネットを通して若い人達が知識を得ていますので、そこに希望があります。
歴史を学ぶ場合、ある歴史事象の全体を知ることも大切ですが、意見の対立する争点に光を絞ってみる事も有益です。
そこでこのシリーズでは、歴史の争点に焦点を当てながらわが国の歴史の出来事を考えてみたいと思います。
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