終戦70年 大日本帝國の復権 其の二 明治-大正-昭和の学者たち

日本再発見・本篇第98弾 全6回 平成27年7月19日~8月23日放送

番組の趣旨

 終戦70周年を迎えて、私たちの足元は確かでしょうか。今もなお戦前の大いなる遺産によって、日本はその名を世界に揺るぎないものにしているにもかかわらず、世界が日本に抱く評価が戦前によって決まっているにもかかわらず、私たちは明治以来の日本を堂々と語ろうとはしません。

 先の大東亜戦争に負けていなければ、明治以来の近代史は、今もなお燦然と輝いていたはずです。私たちは今日とは全く違う自分をもって、先人に恥じない雄渾の歴史に自分の存在を重ねていたに違いありません。占領政策によって戦後このように成りはしましたが、あの大東亜戦争に臨んだ大義は失われてはいません。占領政策の巧妙な言論統制と東京裁判によって、彼我の戦争の原因究明と我が国の敗戦の究明がなされないまま、ただよくわからない沈黙の中に、わが日本の大義は主張される日を待っているだけなのです。今その時が来ました。

 実は、足元を見直す取り組みは79年前にもありました。昭和11年に「日本英雄伝」という全10巻の全集が刊行されます。我が国は、明治維新から約70年、西欧化によって近代制度を整え、日清・日露の両戦役を勝ち抜き、不平等条約を撤廃し、第一次大戦で戦勝国側となり、領土を台湾、朝鮮半島、南洋諸島と拡大しました。東洋の一島国は今や五大列強の一員となったのです。しかし、死力を尽くした日露戦争を遥かに超えた第一次大戦から18年後の我が国は、国家総力戦と共産主義という巨大な問題を抱えつつ、ブロック経済という新国際ルールの中で、自ら自存自衛の道を切り開かねばならない状況の中に置かれていました。打開の道を求めて、自ずから足元を見直さなければなりませんでした。こうした状況が「日本英雄伝」を刊行させたのです。我が国の歴史に活躍した1千人の先人たちの生きざまを鑑として日本人としての自分を問い直したのです。番組では、この中から明治から昭和11年まで活躍した先人たちを取り上げ、平成に生きる私たちも自分たちの足元を見直してみたいと思います。

 今回は近代日本を支えた学問の世界から18人の先人に登場してもらいます。戦後の自虐史観に侵されていない当時の日本人の生の声に、リスナーの皆さんと共に、耳を傾けていきます。そして私たちが今当然と思っていることがいかに多くの先人のお蔭であるかを改めて反芻すると共に、歴史への思いと感謝が私たち日本人の力であることを確認し、明日への展望を切り開いていきたいと思います。

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