明治維新150年に思う

年末年始篇 第27弾 平成30年1月7日放送

番組の趣旨

今年は平成30年です。第125代にあたる今上陛下の平成の御世もあと16ヶ月を切るまでになりました。

さて、わが国が世界に誇る最大のものは一体何でしょうか。それは万世一系の皇統以外ありません。「天攘無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」とは明治23年10月30日に渙発された教育敕語の一節ですが、私たち日本人は天皇の赤子として、悠久の昔より天皇を中心とする一大家族国家を形成してきました。そして、その形が国民に周く顕現されたのが明治でした。大日本帝國憲法の告文に「惟フニ此レ皆皇祖皇宗ノ後裔ニ貽シタマへル統治ノ洪範ヲ紹述スルニ外ナラス」とはこのことを述べています。

しかし、現在の状況を省みるに甚だ心もとない気がするのは私たちだけでしょうか。その第1は皇統の継続に対する不安です。今こそ女性天皇8人10代の苦難の時に学ぶべきではないでしょうか。その次は国の防人、すなわち現代の「大伴物部の兵」(軍人勅諭)たる国軍の位置づけです。緊急を要します。第3は国土保持の問題です。明治天皇は憲法発布にあたり御先祖様に「皇朕レ天攘無窮ノ宏謨ニ循ヒ惟神ノ寶祚ヲ承繼シ舊圖ヲ保持シテ敢テ失墜スルコト無シ」(告文)と報告されています。そして「朕ハ我カ臣民ノ權利及財産ノ安全ヲ貴重シ及之ヲ保護シ此ノ憲法及法律ノ範囲内ニ於テ其ノ享有ヲ完全ナラシムヘキコトヲ宣言ス」(上諭)とも述べておられますが、それは軍事力によって保護された領土・領海・領空があってのことにしかすぎません。

戦後の風潮といえばそれまでですが、人権ばかりが取り上げられ、国権が一顧だにされない世相に寒気がいたします。本日は明治維新150年の節目にあたり、平成30年の私たち国民の幸福とは一体どのような土台の上に築かれているのかを取り上げていってみたいと思います。

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